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コラム―臉譜図鑑

「三国志」の登場人物たち

ココに出ているのはあくまでも顔の部分だけです。
関連ページ→[ギャラリー―京劇臉譜画 京劇「三国志」の登場人物たち 文字「福」]

関羽関羽 かんう 紅整臉

義に厚い。その厚さゆえに臉譜もマッカッカ。
赤を顔全体に塗ってから黒の油絵の具で眉やシワを描く。
「美髯公(びぜんこう)」の名の通り、
トリートメントされたような
しっとりサラサラした長い髯をつける。
昔は専任の「紅生」という行当があったが、
今では武生、文武老生あたりの主役をはる俳優がやる。

張飛張飛 ちょうひ 黒十字門蝴蝶臉

顔が十字に仕切られ、
ニコニコしているような目元に蝙蝠(中国では
「蝠」と「福」が同じ発音であることから縁起物)が
飛んでいるような眉。
これらが蝶のような形なのでこう言われる。
中国ではもっとも人気があるキャラクター。
それだけに登場する芝居が多い。
動きの多い做工花臉がやる。

 

周倉周倉 しゅうそう 瓦灰花元宝臉

関羽の忠実なる部下。
「華容道」では関羽と関羽の息子・関平(かんぺい)と周倉の三人が
「これでもかあ!」という勢いの亮相を決めまくる。
関羽のそばには欠かせないキャラ。 
逃げに逃げてよれよれになっている曹操(そうそう)たちを威嚇する。

 

ほう統[广+龍]統 ほうとう 紫道士臉

臥龍(眠れる龍)と言われた諸葛亮(しょかつりょう)と並んで、
鳳雛(鳳凰の雛)と言われたホウ統。
しかし芝居ではほとんど見かけない。

三国志のクライマックス「赤壁之戦」で
本来、連関の計を授けるところがあるはずだが、
実際は「群英会」・「草船借箭」・「借東風」・「華容道」と
上演されることが多い(上演時間は四時間近くになる)。
音配像」ではその姿を見ることができる。

太史慈太史慈 たいしじ 緑砕花臉

「群英会」では周瑜(しゅうゆ)の傍らにいて、
「戦のことを持ち出すヤツがあれば斬れ」と命じられる。
曹操へ投降するよう説得に来た蒋幹(しょうかん)に向って刀を引き抜き、
「うがあ〜!」と食いつかんばかりにひとにらみ。
その威嚇に蒋幹は震え上がる。
派手には出ないが派手な顔のインパクトのあるキャラ。

韓当韓当 かんとう

この人物は登場人物の多い三国志の中でも
マイナーな方に入るのでは?
孫堅(そんけん)、孫策(そんさく)、孫権(そんけん)と
呉三代に渡って仕えてきた家臣。
地味なキャラなためか芝居で私は実際に見た覚えがない。

典韋典韋 てんい 黄花三塊瓦臉

八十斤の双戟を振るう曹操の側近警護。
京劇「戦宛城」ではいったん投降した張繍(ちょうしゅう)の
計略にはまって壮絶な死を迎える。
この芝居では重要なキャラである。

夏侯惇夏侯惇 かこうとん 藍尖三塊瓦臉

曹操の従兄弟で、早くから曹操に仕えた隻眼の将軍。
戦いの最中に左眼に矢が刺さってしまい、
それを目玉ごと引き抜いて、
「父母からもらった大切なものだ」と言って
喰らったというすごいエピソードを持つ。
京劇「博望坡」という芝居に登場。
この戦いは劉備の天才軍師・諸葛亮のデビュー戦。 

もともとあった「三顧茅廬」と「博望坡」のふたつの芝居をもとに
中国京劇院が
1958年に改編した芝居「初出茅廬」で見たことがある。
ちゃんと黒い眼帯をしていた。
片目が見えないと距離感が掴めないもの。
立ち回りに見てるほうはちょっとハラハラ。

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2002/10/01